studio talk「アーティストとスタジオ」

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STUDIO TALK 「アーティストとスタジオ」

velvet room studioを始めてから、気付いたこと。
それは、どう音楽を始めればいいのか、どう続けていけばいいのか、
そんな悩みを持ちながら、楽器を弾いたり、歌っている若いアーティストが多いこと。

そこで、今回、以前、velvet room studioでボーカルレコーディングを行い、
9月にアルバムリリースを控えているnudge’em allのボーカル/ギターと
scott goes forのギターであり、コンポーザーでもある坂木 誠さんを招いて、
普段の曲づくりから、スタジオを使用しての本格的なレコーディングまで
楽曲制作にまつわるお話を一から聞いてみた。
今回のインタビューが悩み多き音楽家への手助けになればいいと思う。
(撮影:桧原勇太)

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■Profile

NUDGE’EM ALL
坂木 誠(Vocal & Guitar)、真田太洋(Drum)、野沢信之(Bass)
の3人からなるNUDGE’EM ALL(ナッジエム・オール)
1994年結成。メンバーチェンジを経て、1996年に現在のメンバーが揃う。
1997年、プロデューサーに新井 仁(NORTHERN BRIGHT)を迎えて
1stシングル「LAZY MAN e.p.」(K.O.G.A Records)をリリース。
その後、数多くのライブを重ね、アルバムリリースやオムニバスアルバム参加するなど
順調な活動を続けていたが、2007年に一時活動休止。
しかし、2009年に見事復活を果たし、
2011年9月に満を持して4枚目のアルバム「SEE」をリリース予定!

SCOTT GOES FOR
Vocal & Guitar 新井仁(from N.G.THREE、RON RON CLOU、NORTHERN BRIGHT)
Bass 沖井礼二(from FROG、ex-Cymbals)
Drum 原 “GEN” 秀樹(from NORTHERN BRIGHT)
Guitar 坂木誠(from NUDGE’EM ALL)
の4人からなるSCOTT GOES FOR(スコット・ゴーズ・フォア)
2009年秋、遊びで始めたはずのカバーバンド、
1970s(ナインティーセヴンティーズ)を母体として結成。
2010年2月、The Pains Of Being Pure At Heart の
来日サポートアクトにてベールを脱ぐ。

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velvet room studio(以下、vrs):先日はレコーディング、おつかれさまでした。
ところで、先日の作業を終えてふと疑問に思ったのが、
坂木さん、今回のレコーディングに当たり、新しくpro tools買ったじゃないですか?
なのに、なぜうちのスタジオで歌録りをしようと思ったんですか?

坂木:それは僕がmacを買うキッカケから説明した方がいいかな。
僕がDAW*を始めたのって、2010年の1月とかなんですよ。
キッカケはscott goes forを始めた時に、沖井さんが相当のgarage bandの使い手で、
frogのアルバム制作なんかでも、かなりgarage bandを使用していて、
それをスタジオに持ち込んで最終的にミックスするってやり方だと聞いて。
それに触発されたのが大きいかな。
僕は昔はKORGのMTRを使っていて、2008年くらいにSONARを導入してみたりして。
でもいまいち使い方がわからず、vrsにも相談したよね?
*DAW→Digital Audio Workstationの略称。
デジタルで音声の録音、編集、ミキシングなど一連の作業が出来るように構成された
一体型のシステムを指す。(Wikipediaより引用)
こちらのシステムにより自宅等でもレコーディング作業が可能になる。

vrs:そうでした(笑)

坂木:でも、garage bandは簡単そうだったし、沖井さんにも教えてもらえるし、
思い切ってmacを買ってみたんだよ。

vrs:確かに教えてくれる人がそばにいるのといないのじゃ大きく違いますよね。

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坂木:で、今回nudge’em allのレコーディングを行うに当たって、
いままでnudge’em allのレコーディング作業はすべてスタジオでやってたんだけど、
それだとお金もすごくかかるし、スタジオでの作業は最小限にとどめようという流れになって。
ちょうどmacも買ったし、DAWの基礎はgarage bandでなんとなくわかったし、
いっちょ自分たちでやっていみるかと。
それで、システムはいつもレコーディングしてるスタジオのこととか考えると
pro toolsがいいよねって話になり、購入に踏み切った感じかな。
まぁ、あと、スタジオでの作業だとどうしても時間の制限があるけど、
自宅で作業できればそれもないし、住み慣れた環境でできるってこともあったり、
いろいろメリットはあるかなと思って。

vrs:確かに時間に追われるとクオリティにも影響ありますからね。

坂木:そうそう。ただ、自宅とスタジオそれぞれでレコーディングするに当たって、
周りの人にも、歌やドラムといった生もののレコーディングに関しては
気をつけた方がいいよとアドバイスされて。
例えば、マイクだとか特にプリアンプが重要だとかっていう話だったり、
ドラムに関してもマイキングが命とかいろいろ言われて、何かよくわからなくって(笑)。
ただ、ボーカルのレコーディングも普通に人が住むような環境だと
生活音が入ってしまったりだとか、
自分が想定できないようなトラブルが起こるのを避ける意味でも、
生もののレコーディングはスタジオでやろうと決めたんだよね。

vrs:なるほど。そういう環境も考慮した選択だったんですね。

坂木:で、今回vrsにお願いしたのは、まぁ、新しくオープンしたスタジオが
どんなもんか見に行ってやろうかという興味本位と(笑)
あと、vrsはいまキャンペーン期間中だっていうし、
知り合いだしでいろいろ優遇してくれるだろうと期待して(笑)

vrs:いやいや(笑)
でも、できたばかりのスタジオなのにオファーくださって、ホントうれしかったですよ。

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坂木:最初は自宅とかライブハウスで録ろうかみたいな話も出たんだけど、
結局それも自分たちでレコーディングの準備だとか作業をしなきゃいけないし、
それもキツいなってところで、vrsの話が挙がった。
なにしろ、僕ら本当にpro toolsは初心者だし、それについて優しく教えてくれそうだったし(笑)
vrsはシステムがlogicだからベーシックトラックを
いったんオーディオで書きだしたりしなくちゃいけなかったんだけど、
そういうのも一から丁寧に教えてくれるし、エンジニアリングもやってくれるし、
録音する環境もしっかりしているっていう。
録り方もよくわからんと思って頭を悩ませてたところに、ちょうどvrsがあったので、助かったよ。

vrs:ありがとうございます!
でも、nudge’em allのレコーディングした頃って、まだ僕もうちの機材がうまく使いこなせてなくって、
2mixから録ってる歌が聴こえるからミキシングルームのスピーカーで
モニタリングできなかったりしたじゃないですか。
でも、あれもいまでは改善されてもっとやりやすくなってます。

坂木:そうなんだ(笑)
いやでも、うちらもPro toolsとか始めたばかりで、vrsもスタジオとして始まったばかりで、
そんな始めた同士で何かいっしょにやったら、お互い得るものも多いんじゃないかと思って、
そういう面でもお願いしたかったところはあるんだよね。

vrs:ホントそうですね。
1回のレコーディングでいろんなことがわかって、とても勉強になりました。

—–

第一回はここまで。次回からいよいよ坂木さんの使用機材や作曲方法に迫っていきます!お楽しみに。

■Information
インタビューに答えてくれている坂木さんですが、今週来週とライブが続きます!

■7月1日(金)
“Fight Fire With Fir” @高円寺HIGH

SCOTT GOES FOR
NUDGE’EM ALL
puli
DOACOCK
PELOTAN

open the door 18:00/ start to play 18:30

ADV/DOOR 2,000円/2,500円

■7月8日(金)
the legend still goes on from early 60’s
英国音楽/VINYL JAPAN proudly presents
THE ZOMBIES live in Tokyo @下北沢GARDEN

THE ZOMBIES
(ROD ARGENT/COLIN BLUNSTONE/
TOM TOOMEY/STEVE & JIM RODFORD)

SUPPORT BANDS:エイト,NUDGE’EM ALL
open the door 18:00/ start to play 19:00

ADV 7,800円(ドリンク代別途)

2011年06月30日
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